【小説】ミリオネア清掃員下村龍之介 ③


〜 この小説を入院するママ子姉に捧ぐ 〜

第三話 仮想通貨事始

オレの名は下村龍之介。

言わずと知れたミリオネア清掃員だ。

なんで、オイラが清掃員なのにミリオネアになったのか知りたいだろう。

それは、仮想通貨に投資したら当たり大儲けしたからなんだ。

オイラが投資したコインはリップルというコインだ。

コインチェックアプリにはチャットの機能がついていた。

オイラは何か有効な情報がないか?毎日目を凝らしてそのチャットを見ていたんだ。

すると、しゅっちゅう出現して何だか同じ事ばかり言う人のコメントがなんとなく気になり始めた・・

一人は1億ドルプレイヤーという人、もう一人はポコチャカ♪という人だった。

最初は素っ頓狂な名前だなぁと思っていた。

この二人はいつもリップルが良いという投稿を繰り返していた。

投稿する人たちにはそれぞれ自分の推薦するコインがあって、いかにそれが良いのか?を競いあって投稿していた。

リップルは意外と人気のあるコインだった。

1億ドルは「リップル買い増しや!」が口癖でポコチャカ♪は「断固ホールドじゃい』というのが口癖だった。

その投稿を見ているうちにオイラは何だか今買わないと損するような気になりリップルをどんどん買い増していった。

今、考えても魔法にかかっていたとしか言いようがない感じだ。

どんどん買い増して、当時積み立てていたNISA口座の投資信託も解約して買い増しした。株主優待目当てで保有していたアサヒビールや伊藤園の株式も全て売っ払って全部リップルを買うための資金にした。

いつの間にか200万円ほどの保有金額になっていた。

しかし、リップルの価格はピクリとも動かなかった?

本当に上がるんだろうか?

もし、暴落して価格がゼロになったら?

そんな事を考えると毎日、胃がキリキリ痛くなるような感じがした。

気を紛らわすために消費者金融のATMで借りて更に買い増しを続けていた・・

この時、下村は自分に訪れる歴史的仮想通貨バブルの狂気をまだ知るよしもなかったのである。

つづく・・はず

コメントを残す