【小説】ミリオネア清掃員下村龍之介 14


第十四話 面接

オレの名は下村龍之介。

違いがわかるミリオネア清掃員だ。

オイラはヒョンな事から就職面接を受ける事になった。

今日はその時の話だ。

龍之介はサン・ストアーの休憩時間に売り場にある雑誌を片っ端から読んでいた。

本来、商品である雑誌を読んではいけないのはわかっていたが、この頃の龍之介は活字中毒であった。

中でも好きだったのは求人情報誌で、読み始めると時間を忘れるほど没頭した。

そんなある日、龍之介は気になる求人を見つけた。

「学歴・性別・年齢不問・実力次第でいくらでも稼げます。」

会社名は「雑賀経済研究所」となっていた。

投資顧問会社か?

龍之介は池畑慎之介を思い出していた・・

投資顧問会社とは表向きは投資関連の情報をお客さんに提供し証券売買の助言をして客に儲けさせる会社であった。

オイラには学歴もキャリアも手に職も無い。

相場なら池畑の事を近くで見てたのでなんとなく雰囲気はわかるかも。ww

龍之介は雑賀経済研究所に電話をしてみた。

面接の日時を告げられた。

龍之介は久保田からスーツを借りて面接会場に行った。

面接会場は雑居ビルの3階だったが、そこがオフィスだった。

思ったほど人は来てなく、龍之介を入れて五人だった。

二人は大学の友達みたいで仲良く話していた。

もう一人はブレザーを着た女子高生だった。

最後の一人は少し年配のサラリーマン風だった。

五人全員横一列に並んで一斉に面接をやるみたいで龍之介は少し安心した。

午前10時、時間が来た。

担当者の人が忙しそうに五人全員に紙袋を配った。

紙袋の中にはお金が入っていた。

担当者はこんな事を言った。

「本日、朝から株式相場が大荒れで社長は急遽来れなくなりました。よって、面接を明日に延期します。これは社長からのお詫びです。50万円あります。好きに使ってください。そして、明日の面接は朝7時からです。9時に相場が始まりますのでそれまでに面接を終わらせますから。では、解散。」

みんな、それぞれ帰っていった。

龍之介はこの50万円をどうするのか?

他の4人は?

そして龍之介はこの時、この女子高生が将来、「兜町の女帝」と言われ日本の相場史に伝説を残す人物になるなどとは夢にも思っていなかった・・

つづく・・はず

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